September 13 べニスの少年 A Boy in Venice [本・読み物 reading books]
September 13, 2008 (Saturday)
8月に、アメリカからパリに渡った3人のユダヤ系女性のことを書いた
August 22 ハリエットとアリスとガートルード――昔のサンフランシスコのユダヤ人の少女時代 (2)、またはパリのアメリカ娘たち Harriet, Alice, and Gertrude: A Jewish Girlhood in Old San Francisco (2); or, American Girls in Paris
という記事にアリス・B・トクラスとガートルード・スタインの1908年の写真を1枚はさみました。サンフランシスコのオファレル通りに住んでいたアリス・B・トクラスとハリエット・レイン・レヴィのふたりが1907年9月にパリにやってきて1年後の夏、イタリアの避暑地フィエーゾレではアリスとハリエットがふたりで宿泊し、ガートルードはスタイン家の人たちと一緒の別荘に泊まるのですが、そのあとヴェニスに立ち寄って、サン・マルコ寺院(大聖堂)で、ガートルード・スタインは、アリスとのツーショット写真を撮(らせ)る、その1枚です。
スタインはハトを2羽ももっちゃってますが、固まったような二人の背後を、対照的に、動的に流れるようにこちらを見ながら過ぎて行くように見える美少女がいます。 「魔法の輪」のようにハトさんたちがスタインとアリスを囲んでいる中に侵入して、ふたりの永遠の瞬間に参入するこども。手にしているのはやはりハトなのでしょうか。
と思ったら、その次の写真があって、モーリちゃんの父は愕然としたのでした。
実はこの美少年がポーランド人のタッジョで、数年後にトマス・マンの『ヴェニスに死す』に登場することになります*(うそです。うそですが偶然に真実でないという証拠もない(微笑))。
"Mahler Adagietto / Björn Andrésen (Death in Venice - 1971)" (5:50) posted by "MahaKrisna" on August 9, 2007
"Death in Venice" (4:13) posted by AssimQuePuderes on May 22, 2007 〔ヴィスコンティの映画のラストシーン〕
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*ギルバート・アデア (清水眞理子 訳) 「真実のタジョ――『ヴェニスに死す』を生んだ少年――」 <http://www.geocities.jp/sstst716/translation/the-real-tadzio.html>
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