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December 9 Eyewitness Books のNorth American Indian ほか2冊 [本・読み物 reading books]

December 09, 2008 (Tuesday)

   買った本を記録しないままたまる一方なので、恥も外聞もかなぐりすてて(「もなく」が正しい日本語かしら。それがブログの生きる道)あらためて積極的に書きとめることにします。

  この日アマゾンから届いた本3冊――

Eyewitness North American Indian.  Written by David Murdoch.  Chief Consultant, Stanley A. Freed (Curator, Department of Anthropology, A.M.N.H.).  Photographed by Lynton Gardiner.  1995. Revised ed.  New York: DK Publishing [In association with the American Museum of Natural History], 2005.  72pp.  ISBN: 9780756610821

Chaim M. Rosenberg.  Goods for Sale: Products and Advertising in the Massachusetts Industrial Age.  Amherst and Boston: University of Massachusetts Press, 2007.  242pp.  ISBN: 9781558495807

Carol Belanger Grafton, ed.  French Fashion Illustrations of the Twenties: 634 Cuts from La Vie Parisienne.  New York: Dover, 1987.  89pp.  ISBN: 0486254585

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  North American Indian はEyewitness Books という、写真を中心とした豊富な図版に詳しい解説を付したシリーズの一冊で、モーリちゃんの小学校の課題のインディアン・プロジェクトの「お金として用いられる貝(デンタリア dentalia)のネックレス」について参考にするために買った。部分的にはアマゾンでナカミが見られる――下の画像をクリック(するとLook Inside ではなくて外につながりますw)。
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  表紙下には "Discover the rich cultures of American Indians -- from pueblo dwellers to Inuit hunters" と書かれています。本文は100ページに満たない小冊子ながら、メキシコやアリゾナのプエブロから北のイヌイットまで、衣食住から宗教や芸能や歴史にわたる文物・事項が詳しく記述されている。
  Eyewitness Books というのは、DK (Dorling Kindersley) Publishing とフランスのEditions Gallimard が共同で企画したものらしいのですが歴史的な詳しい経緯は不明。現在少なくとも150冊を超えるシリーズになっていて、中には "First Ladies" とか "Vote (投票=選挙)" とか "Perspective (透視画法=遠近法)" とか "Future (未来)"といった、ちょっと変わったタイトルも入っています。"Dorling Kindersley - Illustrated Reference Publisher" <http://www.dk.com/> がホームページ。Eyewitness Travels とかいう旅行案内書のシリーズのほうが有名かも。


 
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  Goods for Sale は、いずれ詳しく紹介したいと思った本です。南北戦争後に盛んになっていく広告業を、マサチューセッツ、とくにボストンの印刷業との関係で、詳しく図版入りで歴史的に記述した本のようです(パラパラと流し読み(というより流し見)しかしていませんがとてもおもしろそう)。著者のChaim M. Rosenberg はボストン大学のpsychiatry の先生なのだそうですが、前著が The Great Workshop: Boston's Victorian Age (Arcadia, 2004) もやっぱり絵葉書や広告や地図などの多量の図版を入れた本だったようで、どのへんが精神分析的なのか、ないのかわかりませんが、歴史、文化史の人、という感じです、それも趣味のw。
  次のような絵が何百と散りばめられています――
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(クリックで拡大)

  上に集めたのは19世紀後半のマサチューセッツの石鹸メーカーの広告用トレードカードです。まんなかのFisk Manufacturing Company of Springfield の "Japanese Soap" というのの正体*が不明ですが、著者は "[Fisk] exploited the late-nineteenth-century fascination with Japan.  Its Japanese Soap suggested cleanliness and health." と解説しています。左下のTucker & Bryant というNew Bedford のメーカーは、クジラの blubber (表皮下の脂肪層)から石鹸を造っていたのだそうです(だからなんやw)。
  ついでながら、この本と前の本は、どちらも中国で印刷されていました。そして上の本は、"Printed in China by Toppan Printing Co., (Shenzhen) Ltd." とあります。こっちの本は紙はやっぱりスリックというかつるつるの紙で重たいのですけれど、"Printed and bound by C&C Offset Printing Company Ltd" と書かれていました。しかし、ペーパーバックしかなかったのでペーパーを買ったからしかたがないのですが、スキャンしようとしてグイと押しつけたらあっさりと1枚はがれかけてしまった。
わーん。bind をちゃんとしてくれ~。

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  French Fashion Illustrations of the Twenties: 634 Cuts from La Vie Parisienne はDover Pictorial Archive Series の1冊です。La Vie Parisenne (パリ娘の生活) という雑誌は、19世紀の1863年に創刊され、いちおう同じ名前のエロかわ系(だかなんだかわからんが)写真雑誌として現在もあるようですが、第一次大戦終結から1920年代の、このドーヴァーの本が扱っている時代のアールデコ的な装いの週刊誌として有名です。モーリちゃんの父的には1907年からこの雑誌の表紙とか書いていて、1920年代はノリノリだったはずのChéri Hérouard (Chéri Haumé) の、あるいはCharles Martin の、イラストを見たかったのですが、編者の意図は時代(1918年から1928年の10年間の衣服の変遷の記録としてであるようで、すっかりずっこけました。すべて白黒で、ラインをトレースしただけの、きわめて平面的というか平板なイラスト集です。そういえば、この手の本を日本で昔若いころに手に取って、買わなかった記憶があります。
  何を求めるかによるでしょうが、「フランス」の「パリ」の「ファッション」の「時代考証的」「資料」としては意味が大いにあるのだとは思います。でも求めていたのはこういうキャベツ娘みたいなのだったのです――

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La Vie Parisienne (1922)

    次のChéri Hérouard の1919年の表紙絵なんかはとってもファッショナブルだと思わない人はいないと思わざるを得ないと言わざるを得んと書かずにおられないのですが――
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La Vie Parisienne (1919)
  ちょっと70年代少女漫画風かしら。(しかし1919年にこういうミニスカが描かれていたこと自体驚異な気もする。いやまじで――そしてDover の本は、こういうのは拾わんわけです、非現実としてかどうかはわかりませんが)。

  あるいは、ちょっと脱ぎ過ぎだとは思いますけれども、デコっぽいCharles Martin――
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La Vie Parisienne (1917)

    やっぱ脱ぎ過ぎand/or キョウ雑物(夾雑物・なんで変換しないのかしら、まさかなんたら外字じゃなかろうな)ありすぎでしょうか。

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 *"Japanese Soap" というのの正体  Japanese Soap についての補足→ 次の記事「December 10 「ジャパニーズ・ソープ」といってもソープオペラでもソープランドでもないのか Japanese Soap, Not Japanese Soap Opera Nor Japanese Soap House」をごらんくださいませ。


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