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March 23 ボストンのヴィクトリア時代 The Great Workshop: Boston's Victorian Age (2004), by Chaim M. Rosenberg [本・読み物 reading books]

March 23, 2009 (Monday)

    この本も、たしか去年の暮れに届いたのだと思うけれど、封筒と一緒にしていたのがバラバラになってしまって今ははっきりわかりません。実は今、帰国のためにあれこれと片付けているところで、えーと、何を書いたか忘れましたけれど、モーリちゃんたちは実はいまディズニーランドに行っているのですが、出るときに、本をできれば片付けてね、と(これはモーリちゃんの母に)言われて、ハイハイ、と片付けておるのです。まあ、どう転んでも買った本を全部書き記すことはもはや不可能と思われるのですが・・・・・・。気がつけばあと20日間くらいのアメリカ滞在となりました。改竄はいろんな意味でできるとは言え、「カリフォルニアから2009年4月まで1年間だけ書く」と書いた(そう書いたのは確か秋だけどw)手前、日本からは書けんし(爆)。まあ、魂魄をアメリカに残して(あるいは I left my heart in San Francisco *(「想い出のサンフランシスコ」)的に)書くというのありかとも思うが。ま、残されるだろう作業は改編という名の改竄ですかね。それでも書いておきたいと思われるものを今書いておこうと思います(まあ気まぐれです)。

  Chaim M. Rosenberg.  The Great Workshop: Boston's Victorian Age.  Chicago: Arcadia, 2004.  176pp.  $24.99 (hard cover).

    表の表紙はあまぞんなどにありますので裏表紙(なんで裏紙といわんかというと裏の意味が違うからですが)を示します。

TheGreatWorkshop.jpg

   「自動車の時代 automobile age」の前、アメリカ人が家族の近くで生活し、歩いて(ってまあ、トロリーとか汽車とかはあったわけですけど)仕事に行っていた頃のボストン周辺の古い手工業の盛衰の歴史と人々の様子の歴史。

  この著者の、これに続く2冊目の本を先に買って、「December 9 Eyewitness Books のNorth American Indian ほか2冊」で紹介しました。前(あと)の本、Goods for Sale: Products and Advertising in the Massachusetts Industrial Age.  (Amherst and Boston: University of Massachusetts Press, 2007) は「December 4 食品博物館――キャベツ娘とキャベツ頭はどのようにつながっているか」、「December 16 キャベツ頭の中身 The Inside of a Cabbage Head」、「December 23 キャベツ頭の中身、パート2 The Inside of a Cabbage Head (Part 2)」であれこれ書いたようなトレカ( trading cards )を豊富にちりばめて、商業、広告業、それから印刷業、を主として扱ったものでした。このボストンの本にも広告トレードカードは出てきますけれど、広く産業の進展を扱っている本だといえます。ついでながら、やっぱりこの著者のこの本は、別に (専門とされている)psychiatrist 的な分析は見られないです。趣味の産物なのかしら。

  それで、やっぱり豊富な図版があります。絵葉書、トレカ、地図の類。ついでながらこの本の印刷は中国ではなくてイギリスで、割って見たところ、一葉ずつの紙が接着剤で付けられているのではなくて、全紙とは言わずとも何枚か昔風に折って裁断した装丁のように見受けられました(専門的な知識がないのでうまく言えませんが・・・・・・ああ、そういえばUCバークレーの近くに昔からある本の装丁の店がありますねえ。店頭でなぜかいろんな古本と、あと日本でも神保町あたりであるように、いろんな紙を売っているのだけれど)。

  で、今の趣味で何枚か載せてみます(著作はむかしの絵葉書屋さん)。

Fish Drying, Gloucester.jpg
マサチューセッツ州、グロスターの魚の天日干し図。 別ソース

  グロスターというのはボストンの北の Cape Ann にある、アメリカで最も古い港町です。1623年に植民され、有数の漁港だけれど、夏の行楽地でもあります(確かロバート・ネイサンの『ジェニーの肖像』にも出てきたような。あと『あしながおじさん』にも)。 

  で、もちろん、これを今日見て、いかか? おうべいか? (イカ略)と思ったのですけれど、たぶんイカではないですね。

Purchase Street, New Bedford.jpg
ニューベッドフォードのパーチェス・ストリート

  まあ商店街なのだから別に不思議はないけれど "purchase" とはね。捕鯨業と紡績業でうるおった人たちが買物をした場所。

West Boston Bridge.jpg
ウェスト・ボストン・ブリッジ

  ローゼンバーグさんの説明では "Here is the New West Boston Bridge, which goes from Boston to Cambridge.  An electric trolley travells in the foreground." とあります。

  でも絵葉書の "New" は固有名詞的なものではなくて「新しい」ウェスト・ボストン・ブリッジのようで。ケンブリッジ(Harvard 大学のある)とボストンをつなぐこの橋はロングフェロー・ブリッジとも呼ばれる橋ですね(よね?)。ウィキペディアによるとこのトロリーができたのは1912年だそうですけれど、ウィリアム・フォークナーの長篇小説『響きと怒り』でクウェンティン・コンプソンがアイロン(ヒノシ)をジャケットの両ポケットに入れて身を投げるのがチャールズ川のこの橋だったはずで(すよね?)。

   あの小説の中の時代設定では1910年ごろで、まだトロリーは走っていないから、アナクロニズムだとの指摘があります。そうすっと、この絵ハガキ(だいたいこの手の着色絵葉書自体の流行が世紀末からだと思うのですけれど)はヴィクトリア朝(1837-1901)後でアナクロですか。

   なんか地震が揺らいで、いや自信が揺らいでいるので――

"Charles River in the Arts"  (The Charles River has appeared in numerous books, movies, songs and poems. Here is a sampling) <http://www.thecharles.org/river_portraits/charlesinthearts.html>The Charles River Conservancy

"The Sound and the Fury: Glossary" <http://www.uhb.fr/faulkner/sound_fury/glossary.htm>William Faulkner Foundation Website

"Charles River - Wikipedia" <http://en.wikipedia.org/wiki/Charles_River>

"Longfellow Bridge - Wikipedia" <http://en.wikipedia.org/wiki/Longfellow_Bridge>

   この本も裏表紙にあるように明るい広告も多いのですが、なんとなく勝手な方向へw

  心理を分析されたりしない楽しい本です。

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 I left my heart in San Francisco *   この動画のハワイアンでフラガールなノリですが、投稿者の stargazer4attime さんによれば、いかのようです。フラフラ~♪――

Union Bank of California promo. Beautifully danced by Na Lei Hulu I Ka Wekiu. SF own local halau, lend their talking hands to the story of the city by the bay.

I recently had contact with the director, Jim Yager, and he provided some background on this amazing work of art.

Jim: "It was inspired when I saw Na Lei Hulu I Ka Wekiu perform their choreography of this song at KQED for an event. It was one of those lightning strike moments when I saw the whole film produced in my mind's eye as they were dancing gracefully in front of a black curtain. It was just plain serendipity ..."

"We filmed Hula SF just a few weeks after 9/11 in 2001. We had been making production plans since mid-summer, and had delayed the production a couple of times as their was so much fear and uncertainty in the air here in the city. We finally spent two days with the dancers in all the locations you see in the video in early October, and I will never forget the response from those watching along the sidelines as we filmed. Tears of joy filled their eyes as Mr Bennett's song permeated the air, and the dancers swayed and told the story with their hands. It was a great emotional release for all of us, I think, and a reminder that their was still simple beauty and romance in a world that had been so tilted off its axis. It was one of those pure experiences I will never ever forget. I figured it would air for a few months on KQED and then be forgotten. Amazingly, it's been on their air nearly every day in the six years since then."

Jim can be reached at
http://jimyagermedia.com

The fantastic dancers are at
http://www.naleihulu.org/

 


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